Wednesday, November 3, 2010

加熱するカレッジフットボール

アメリカ人のスポーツ好きはとどまる所を知りません。プロはもちろんカレッジフットボールに高い関心が寄せられ,スタジアムはいつも応援する学生,そして卒業生たちでいっぱいになります。その大学のカラーで一色になる,といった方がいいかも。
フットボール,バスケとボールは一番,スカラーシップがとりやすいスポーツと言われます。それだけ人気が高いんですよね。次が野球。フットボールがない女子学生はもっとほかのスポーツでのスカラーシップもとれる可能性が広がります。しかし,男子学生は,選ぶスポーツを間違えると,どんなに上手でも,ほとんどスカラーシップをもらえることはありません。

それにしても,彼らは学生であるはずなのに,これだけのスケジュールをこなして,いったい勉強する時間があるのだろうか? といつも思います。大学によっては卒業することなくプロに引き抜かれて行く学生も少なくはないようですよ。意地悪なアメリカ人はいくつかの大学のスポーツ選手のことを「自分の名前くらいしかキチンとスペルができない」ということもあります。ま,これは極端でしょうけれどね。

学生の本文である勉強を忘れてもプロになる,ということを目標に持っている学生なら,それで良いと言い切ってしまう人もいるでしょう。学校側は,カレッジフットボールランキングの上位に入れば,卒業生がハッピーになり,寄付もたくさんもらえて,という構図ができ上がります。また,プレーヤーたちもまるでスター扱いの所があるので,華やかなスポットライトに酔いしれている行為をとる学生の話もよく聞きますね。でも,大学を卒業してプロにもなれずにきちんと勉強していなかったら,スポットライトは過去のこと。現実の世界に引き戻され,つらい思いをすることの方が多いでしょう。

NCAAという所が規則,スケジュール,学生の行動などをすべてコントロールしています。プロのドラフトが大学生に連絡を取ってよい期間,大学生が試合で遠くに行くときにもらえるお金などなど,かなり細かく決められているのですが,それでも,その網目をぬってプロからお金なりの報酬を受け,せっかくのプロ入りがダメになった,というニュースをテレビで見かけるのは少なくありません。

アメリカのスポーツを愛する気持ちはすばらしいと思うけれど,大学のスポーツの加熱ぶりは,メディア,大学側,そして親たちも少し頭を冷やして,もう少し冷静で,長い目でみなくてはいけないのに、と思っています。


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